ハドロンは、強い相互作用で結びついた複合粒子の総称で、3つのクォークから構成される「バリオン」と、1つのクォークと1つの反クォークからなる「メソン(中間子)」の2種類に通常分類されます。しかし、前身のBelle実験では世界で初めて4つのクォークから構成されるエキゾチックメソン(テトラクォーク)の候補X(3872)を発見しました。このような通常のバリオンやメソンと異なる性質を持つハドロンは、総称して「エキゾチック・ハドロン」と呼ばれ、Belle実験ではデータ量を増すにつれ続々と発見されました。
Belle Ⅱ実験では、Belle実験よりも多くデータ量が得られることから、沢山のエキゾチック・ハドロンが見つかる可能性があります。また、詳細な測定を行うことによって、エキゾチック・ハドロンがどのような状態で存在しどういう性質を持つ粒子なのかを明らかにします。